2017年3月7日火曜日

New PC を自作 第1回 パーツの選定

ビデオ編集、画像処理などに使っているXeonのPCが壊れて起動しなくなってしまったので、新たに組むことにした。デスクトップ用のPCを組むのは久しぶりた。2008年以来だ。

新PCも長く使えることを考えて作成する。もちろんビデオのエンコードなど重い処理に対応できる処理能力が必要だ。

現在の最新のIntelのフラットフォームは、今年になって出てきた「Kaby Lake-S」コアのLGA1151プラットフォームだ。一般コンシューマ向けなのでなんにでも使える。だが、私の用途としてはパフォーマンスが足りない。確かにLGA1151の最新CPUであるCore i7-7700Kは、クロックが4GHzと高くパフォーマンスが足りないようには見えないかもしれないが、以前旧PCシステムのCPUをアップグレードする際に試したところでは、私の用途ではクロックよりもコア数が重要だ。

そうなるとコンシューマ向けのLGA1151では4コアまでと足りない感じなのだ。

そして、もう一つの問題は長く使えるかだが、旧PCが長く使えたのもLGA775が全盛のころにLGA1366というハイエンドプロットフォームだったからだ。

それで、今回も6コア以上が使えるLGA2011-v3にした。CPUのコア数以外にもLGA2011-v3には大きな利点がある。それは、メモリだ。LGA1511プラットフォームは、2バンクのインターリーブアクセスとなっているが、LGA2011-v3は4バンクだ。簡単に言えば、バク数が多い程メモリのアクセス速度が速くなるのだ。だからこそ、LGA1151プラットフォームでは4コアまでに制限されていると言える。

さらに、将来にLGA2011-v3が過去のシステムとなったときに、さらに高機能なサーバー向けXeon CPUが入手しやすくなることもあるかもしれない。もちろん、10コアのCore i7もあるし。これの中古が安く入手できることは期待できる話だ。そう、それはLGA1366のCore i7-920(4コア)から、Xeon の6コアにアップグレードできたこともそのおかげだったと思っている。

ということで、LGA2011-v3プラットフォームで組むことにした。

CPUは、これにした。


Intel CPU Core i7 5820K 3.30GHz 15Mキャッシュ LGA2011-3 Haswell E BX80648I75820K【BOX】


これにした理由は、最も6コアで安かったからだ。今年に入ってからPCパーツ類は値上げされていて、私が注文した時には4万円中ごろだったのが、5万円台になってしまっているが。

このCPUはHaswell-Eコアだが、最新のBroadwell-Eコアが出ているのだが、高かった。それに調べると大きなパフォーマンスの差は無いようだったからだ。商品名に「K」が付くのは、クロックが固定されていないモデルという意味でで、オーバークロックして使う予定だから、クロックも気にならなかった。

ただし、最下位モデルのためPCI Expressレーン数が28と少ないので、マルチグラフィックシステムを組むつもりなら一つ上のCore i7-5930Kにした方が幸せだろう。私はゲームもしないので、以前からグラフィックカードは安いものしか使わないので、レーン数は気にならない。ちなみにLGA1151の最新CPUであるCore i7-7700Kのレーン数は16だ。これでも、マルチグラフィックシステムは楽しめるようなので、28レーンで少ないとも言えないだろうが。ちなみにこのレーン数というのは、拡張カードのスロット規格PCI Expressは、基本的に超高速なシリアルインターフェイスなのだが、それが何本束になっているかを表す。1つの拡張スロットで最大のものは普通で16束になっていて、これをPCI Express x16とあらわす。そして、メモリがDDRからDDR2、DDR3、そして最新のDDR4と規格が新しくなってきたのと同様に、最新の規格は3.0となっている。単に規格が新しくなっただけではなく、初期の1.0から4倍に帯域が上がっている。つまり、同じPCI Express x16でも、PCI Express 2.0 x16とPCI Express 3.0 x16では転送帯域は倍違うのだ。そのx16というのが、CPUから見たらレーン数ということになる。そのため、LGA1151のプラットフォームで、マルチグラフィックシステムを組む場合には、PCI Express x16のサイズのスロットが2つあっても、実際には(x8+x8)や、(x8+x4)に分割して動作している場合がほとんどだ。話が長くなったので次に行こう。

このCPUは、ボックス品(つまり箱に入った)商品だが、CPUクーラーは付属していない。

それで、CPUクーラーはこれにした。

SCYTHE サイズ 大型サイドフローCPUクーラー忍者四 SCNJ-4000
CPUのクロックを定格よりも上げて使う予定だし、もともとこのCore i7-5820Kは140Wとかなりの発熱が発生するとしているものなので、なるべくよく冷えてしかも静かなものを選んだ。もちろん価格も重要だ。静かだし、よく冷えると評判も良かったし、価格も5千円台とまずまずだった。ただ、その分サイズは大きめだ。CPUの上は当然としてその周りにあるメモリーにも覆いかぶさるほどの大きさだ。ちょっと心配ではある。

次はマザーボードだ。

ASRock Intel X99搭載 ATXマザーボード X99 Taichi
これにした理由は、まずASRockのマザーボードを使ったことがなかったので試してみたかったのだ。というのも、ASRockは、マザーボードではメジャーなASUSのエンジニアだった人たちがかかわっているということだし、比較的低価格で評判もいいのだ。確かにASRockの製品は全体的にASUSよりも安めだ。Intelのハイエンドシステム向けとしても、デザインもよく、高機能だ。無線LANや、Bluetoothまで付いている。残念ながら私は使わないが。ただ、拡張スロットに金属製カバーが付いていたりして耐久性は高そうだ。また、M.2のソケットが2個ついていることも大きな魅力だった。

今回旧PCにとどめを刺すきっかけとなったM.2 SSDを使用する予定だ。

次は、メモリだ。

CORSAIR コルセア DDR4 デスクトップ用メモリ VENGEANCE LPXシリーズ クアッドチャネル 4GB×4kit CMK16GX4M4A2800C16B
メモリも大きなこだわりがあったわけではなく、単に価格で決めた。もたろんヒートシンクが付いている事は必須の条件だ。メモリがクアッド(4つで一セット)なので、4GB容量のものを4枚で総容量は16GBとなる。Windowsは、64bit版を使用るので16GBというのは、今となっては当たり前の容量だ。ただ、4GBでも、なんとかWindows 10の64bitは動かせるから、16GBはかなり余裕のある容量といえる。これも、私が注文したときは1万円を切っていた。

次はグラフィックカードだ。



MSI GeForce GTX 1050 Ti GAMING X 4G グラフィックスボード VD6190
グラフィックチップは、NVIDIAのGeForce GTX 1050 Tiだ。このシリーズでは、最下位製品の一つ上だ。最下位のGeForce GTX 1050でもよかったのだが、あまり価格も違わなかったので、よく冷えて静かだと思われたのでこれにした。まあ、デザインも気に入ったというのもある。なんとなく、赤黒で私のGSX S1000Fと似ている。これは見てくれだけてなくチップがクロックアップされているため、他の商品では必要としない電源端子が別途ついている。そのため、PCIe 6ピンの補助電源端子が付いた電源が必要となる。今どきの電源ならついていないものを探す方が難しい位普通の端子だ。

そして、ケースだ。
USB3.0/SSD対応 静音ATXケース 静寂(SEI-JAKU)SCY-DFR5-BK
ケースは、中身重視で外がわを妥協して低価格なものにした。しかし、そうはいってもうるさかったり、使い勝手がよくないものは排除した。色々探して、見つけたのがこのケースだ。メーカーは、サイズとなっているがサイズが実際に設計したのかはわからない。大体サイズというメーカーそのものが設計部門を持っているのかも知らないが。

これにした理由は、低価格にもかかわらず、サイドパネルに防音シートが張り付けられている仕様だったことだ。いままでのPCがかなりうるさかったので、静かなものにしたかった。ビデオのエンコードなど一晩中動かすこともある。PCが寝室にあるので、というよりもPC部屋が寝室になっているので、うるさいと大変なのだ。

そして、ファンが前に2つ、後ろに1つ標準でついているうえに、ファンコントローラーまでついているのだ。これは素晴らしい。しかも、コントローラーのスイッチは、前面についていて簡単に切り替えられる。静かだが、どうしても冷えが悪い場合は、ファンの速度を上げて対処できるのだ。もちろん五月蠅くはなるだろうが、壊れたりするよりはましだろう。

そして、電源は、
玄人志向 STANDARDシリーズ 80 PLUS Silver 750W ATX電源 KRPW-AK750W/88+
電源も、安定していること、そして静かなことが重要だ。効率がものをいうパーツだが、最近では80Plusという規格の認証を取得したものが多くなっている。この電源も80Plus Silverの認証を取った製品だ。低価格なので、ケーブルはプラグイン方式ではないのが残念だが、その分基本性能が高いと思われるので良しとした。CPUの消費電力も高く、そのうえオーバークロックするので、さらに消費電力が高くなる。グラフィックカードもオーバークロック品だ。そのため余裕をもって750Wとした。おそらく600Wでもよかっだろうが。少し余裕を持たせた。

最後に、まとめて、ドライブ類だ。
Pioneer パイオニア Windows10対応 BD-R 16倍速書込 S-ATA接続 ブラックトレー仕様 BD/DVD/CDライター ソフト無 バルク品 BDR-209BK2

旧PCでもBlu-rayドライブはついていたが、ドライブ類はIC回路と違いモーターなどが付いていて動くパーツだ。やはり新品にしておきたかった。旧PCにもつけていたPionner製にした。ローエンドタイプタイプでも十分な性能だと思う。


そして最後はハードディスクだ。
【Amazon.co.jp限定】WD HDD 内蔵ハードディスク 3.5インチ 3TB WD Blue WD30EZRZ/AFP SATA3.0 5400rpm 2年6ヶ月保証 (FFP)
容量は3TBで、8千円台を見繕った。ハードディスクもピンキリで、高くなるほど信頼性も高くなるが、価格も陪以上に高くなる。消耗品として、使うことを考えているので、低価格なものにした。それに、これはデータ用でシステム用ではないし。

以上が新PCのパーツだ。次は組み立てだ。

つづく。